2-5 原図としての白地図をつくる①ベクトル化できるpdf地図の利用

たとえば前述したebotで「outline map pdf」などの検索語を入れて,検索をかけると,海外のHpから無料の世界地図・地方図(海外)の白地図などが沢山ダウンロードできることがある。また国内のhpで,不意にpdf形式の土地利用図や都市計画図,詳細な観光マップが入手できる場合がある。そうしたpdfファイルを開いてみたときに,地図が,少しずつライン・・・文字・・・・図形・・・などといった順番で立ち上がる場合には,「ベクトル画像(ベクター画像)としての抽出が可能な場合」である。グラフィック画像にはもともと,複数のドット(点)の集合体として画像を保存するラスターイメージと,座標形式で保存するベクトル形式(ベクター画像)があるが,図形のアウトラインがクリアなのがそのベクトル画像である。ベクトル画像の特性としては,それを読み込めるドローツールというアプリケーションがあれば,図の加工が容易にできるという点がある。私がそのドローツールの中で,もっとも有効だと考えるのは,Illustratorだと思う。たしかにIllustratorは有料で高価なソフトなので,利用をためらうものもいる。しかし学生・教員だったらアカデミック版で3万円弱で購入が可能である。
私は以前はバージョン8.0を使っていたが,現在では最新版のIllustratorCS3というのを使っている。このソフトがあれば,ベクトル化可能なpdfファイルから,白地図データを抽出したり.余計な情報を削除したり,地図そのものを加工して,自分が必要としているベースマップを作り出すことができる。ここにある図の上はpdf画像の元資料,下がそれを加工して作成した白地図である。
Adobe Illustrator CS3
■ 地球の公転距離