3-429 パリの公共自転車貸出システムVelib'の教材化①

Velib'(ベリブ)とは,フランスの首都パリで2007年に始まった自転車の貸出システムである。もともと自動車渋滞による公害の解消対策として,パリ市長・ベルトラン・ドラノエ氏がはじめたシステムである。現在,世界各地の都市で類似のシステムを導入している都市もでているが,それらの草分け的な存在である。現在,市内には300のステーションがあり,利用者登録を行えば,どのステーションでも自転車の借り出しが安く,セルフサービスでできるシステムになっている。まだ「自動車の利用者が激減した」との成果はでていないものの,世界の大都市でこのような先進的な試みが行われているといったことは,都市問題や環境問題を高校地理で扱う際にも,是非,生徒に伝えたい事実である。スラム,大気汚染など現状把握のみで終わってしまうのでは,生徒も閉塞感をもつだけだろう。現実を教えつつ,こうした前向きな対策が行われていることもしっかり教えたい。教材化にあたっては,まずVelib'の基本的な情報を,ウェキペディアなどで入手する。
ウィキペディア「ヴェリブ( Velib' )」
■ 地球の公転距離