3-377 時差計算で使えるリアルタイムのDSTマップ

3-376でも述べたように,時差計算では,よりリアルさを追求するためにも,等時帯を使った授業展開が理想である。もちろんデイライトセイビングタイム(サマータイム/DST)のデータについてもより新しいものを使うのがベターである。その点では,とくに世界の時間に関する情報提供に特化した「WorldTimeZone.com」という英文サイトでは,このブログに掲載したようなリアルタイムのDSTマップ(Gif形式)を入手することができる。確かに学校で使われている地図帳にもDSTマップは掲載されているものの,サイズが小さかったり,国ごとの事情によって刻々と変更しているDSTのルールなどがリアルタイムのものが掲載されているとは限らない。たとえばロシアやベラルーシでは今年に入ってからDSTの導入を行わないことにしたが,私の学校で使っている帝国書院のDSTマップでは,採用されている国としてマップに記載されている。単純に,年度途中からのルール変更のためにそれが反映されていないというだけであるが,「時間のルール」は変わるということに気付かせるために,あえてこのサイトにあるような最新のDSTマップを使用して授業を行うという方法もあってよいと思う。時差計算は,国土に複数のタイムゾーンがあるアメリカ合衆国や,祈りの時間が規定されているイスラム教徒にとっては厳密さを求められる。数学的なテクニカルな手法だけで扱う項目ではないように考える。なおこのサイトでは,何種類かのタイムゾーンのマップも容易されている,時差計算の授業の参考になるかと思われる。
WorldTimeZone.comでリアルタイムのDSTマップを入手する
■ 地球の公転距離